鰻の内訳

 大雑把に分けて、市場には次のような鰻が出回っている
◆国内:天然/養殖 
◆輸入:天然/養殖 、それぞれの活鰻/加工済み(鰻食品)

▽表のデータから読み取れる事実▽
  これまた大雑把にまとめてみようと思う。


◆天然/養殖


 国産の鰻は、1973年の調査から一貫して基本的に養殖鰻を中心に流通している。1973年の時点で天然鰻(2107㌧)は国産の総鰻量(17354㌧)の12%程度の漁獲高であり、1783年〜1981年の間ではさほど大きな漁獲高の変動は無かったが、1981年以降1983年〜1984年の減少量240㌧を頂点として漁獲高の減少傾向は促進されていった。そして、2003年の時点では、漁獲高は600㌧にまで落ち込んでおり、これは国内産の総鰻量(22600㌧)の実に2.6%である、と。
◆国産の鰻量の推移
 1973〜2003年の間でグラフを取ると(ほぼ)台型に近い曲線が描けると思われる。その頂点は1980年〜90年である。それ以降は減少を続け、この表の始点である1973年(17354㌧)と大差無い22000㌧まで減少している。
◆で、それに対して輸入鰻の量はどうなってるのか?

 ∵おぉ、やった!やっぱり予想通り、輸入鰻の産地は中華文化圏だ!この言い方は大丈夫なのかな?何て言ったら適切なんだろうな。中国というのは中華人民共和国の事を言うからな。中華民国を中国といってしまうのは良いのか?まぁ、微妙なので中華文化圏という事で良い事にしよう。で、中国と台湾と香港が主な輸入国な訳ですね。鰻。
◆で、生の鰻=活鰻は、台湾からの輸入が殆どである。1980〜1994年くらいまでは大体17000㌧くらいを平均値としてその前後の値を行ったり来たりしている(うわぁ、そんな大味な分類いいのか?)。気になるのが1982年の減少(前年から7.5千㌧減、翌年は7千㌧増)なのだが、これはどういうことなんだろう?

その後、95年〜99年は減少期

99年から03年は増加傾向を見せている。

◇台湾と中国の輸入高の変化が多少連関しているようだ。台湾からの輸入高が99年と2000年の間で6000㌧も違うのはどういうことなんだろうなぁ。

◇ちなみに97年から香港からの輸入量が表示されてないのは、中国に返還されたからだろう。


◆加工鰻

1983年までは台湾からの輸入のみで、量は1.1万㌧くらいが平均値。1984年から台湾からの輸入量が倍近くになり、更に88年にさらにその倍近くになり、その伸びは1992年まで続く。


☆以下、輸出・輸入の視点を中国/台湾側からのモノにしてみよう。



しかし、同時に順調な伸びを続けていた中国産の加工鰻がこの翌々年の1994年に、台湾の輸出量をバリっと上回ってしまっている!!以後、台湾は輸出量を減らし、中国は更に順調に輸出量を伸ばす。中国の輸出量は2002年、2003年の時点では台湾の10倍以上になっている。