だっから。

necromantic2004-12-14



「絵はお好きですか?」といきなり街頭で聞かないで欲しい。それも三宮に行くたびに聞かないで欲しい。そしておもむろにポストカードを渡さないで欲しい。そんなに寂しそうな目で去っていく僕を追わないで欲しい・・・・


つまり、新興宗教のソレと同じ匂いに彩られた、あの矢鱈と明るい画廊の前で勧誘してるお姉さんとの一コマ。大体、クリスチャン・ラッセンの絵だとか、イルカとか、海中のファンタジーとかをCGみたいな画風で描いてるあの絵を売ってる所です。


何故か知らない(訳でも無い)けれど、彼女達に良く声を掛けられる。今日は3度も声を掛けられた。道行く人の全てに声を掛けてる訳じゃないんだろうから、これだけ声を掛けられるというのは、きっと僕が選ばれし者なのだろう。


つまり、「あぁ、騙され易そうコイツ」、と。


噂で聞いただけなのだが、あのままお姉さんに連れられて画廊に入ってしまうと、それはそれは言葉巧みに、そして執拗に、時には涙を流してまで「ローンを組め」と迫られるらしい。なんでも、あの安っぽい絵は80万だとか100万だとかするのだが、買うとそれ以上の特典が付くというのだ。映画の鑑賞券だとか、何たらの会員証だとか、それはそれは色々と特典が付いてくるとか。


店員「絵だけでも価値があるのに、更にこんなまたと無い様な特典が付いてくるんですよ、こんなに価値のある買い物は他にはありません。何故あなたは買わないんですか??」と。


客(多くは学生。若い社会人)「お金が無いです」


店員「大丈夫。ローンも組めるからさ☆」


客「いや、ローンとか怖いですよ。返せないですよ。」


店員「(もう一押しやな。)大丈夫です!心配要りませんよ☆ローンを組んで買ってくださる学生さんも多いんですよ。皆さん問題ない、買ってよかった、って言ってくださいます。」(皆やってるんだから怖くない。仲間が同じ行動をとっているのだから、あなたもやるべきだ、というある種群集心理の効果を狙ってる訳である。)


この後延々と、絵そっちのけで特典カードの凄さを語ってくれる訳である。うん、と言うまで離さない。軟禁状態にし疲れさせ判断力を鈍らせ、買わせるという悪徳商法なのでしょう、あれは。


きっとノルマとかあんねやろなぁ、あのお姉さんたち。可哀想。可哀想。可哀想だけど、騙されて上げない。


だって、あの絵大嫌いだし、特典カードも必要だと思えない氏ね。しかもプリンターで印刷してあるみたいじゃないすか、その絵。100万てオイオイ。


そんな僕の心と裏腹に、今日も狙いを付けられている訳です。


あぁ、善人稼業も楽じゃねぇなぁ。(嘘)