土曜日

8月26日土曜日の日記。
ひたすら濃い一日で御座いました。とりあえず毎回恒例の土曜出勤をしたところまでは、まぁ良いとして。11:30に会社で開くセミナ(勉強会)の講師をお出迎えに、新大阪駅へ。
恐らく日本で一番有名な、病院の事務長をお出迎えに。畏れ多くもお昼までご一緒にする始末で。更に更にミーハーにも書籍にサインなんぞを貰ってしまいました。

その後、会社にてセミナ(勉強会)を6時まで受け、今度は大学院時代の恩師に会いに一路梅田へ。私は、院時代に医療倫理学などと言うけったい極まりない学問を学んでおったのですが、恩師の専門はドイツ文学。
学問的には全く関わり合いはないのですが、何故か気が会うというか、縁があるというか大学院時代に仲良くなりまして、未だに親交が続いている次第で。梅田の安い韓国料理屋で、呑み散らかしました。
先生は、どうもトッポギ(韓国の餅)が大のお気に入りのようで、ひたすらトッポギとビールを片手に熱く青春時代の話と、現実を象牙の塔から語る空虚さについて話をはせました。

色々と教えて頂いたのだけれど、その中でも特に響いた言葉が御座いました。
こんな内容。
吉本隆明というのは、今では批判の対象にばかりされているけれど、良い事も言っているんだ。いつだったか、誰だったかは忘れたけれど「嘘発見器の孤独」という論文だかを書いた人が居て、吉本はこれの批評を求められて痛烈にもこう言った。
「お前が石鹸の行商をしている時、お前は孤独を知っていた。しかし詩人に成り果てたお前に孤独を語る資格など無い。」
と。
僕らはどうしようもなく退屈で、延々と切れ目の無い日常を生きなければならない。酷く苦痛で、救いようの無い程変わり映えのしない毎日の中で、それでも生きている。それが生きるという事で、その中にこそ意味があるのかも知れない。日常を捨てたところに価値のある思想は生まれない。」