机上の知識と現実とのギャップ

家のPCがTOROJANにやられた模様で、起動しなくなってしまった。困ったので、とりあえずネットカフェっていうかマンキツに来て調べ物。
第五次医療法改正と06年4月の診療報酬改定について調べる。面白いんだが、実に根が深い問題。
改正の主要トピックである「療養病床の削減」について理解が進むほどに、お先が見えなくなってくる。

先々週から2週間に渡って、仮配属を受け、その間、病院1つと診療所3つ、歯科診療所1つを訪問したのだけれども、実際に病院経営の現場を見てみると
政策指針とそれに右往左往させられる現場とのギャップが見えて来る。特に先々週に行った病院さんは、療養病床を有している新築したばかりの病院なのだけども、この療養病床(全50床で医療と介護が半々)も指針にしたがえば(2011年までに介護療養→13万床から0へ、医療療養25万から15万へ)、削減を免れ得ない。この病院の場合、医療型に全移行するか何か手を打たないと作った意味が無くなっちまう訳ですわな。

こういう病院と政策の間に立って、病院側に生き残る為の術を提供するのがアタクシ等の仕事なん訳ですが、いやはや難しい。
今まで大学では「医療倫理」なんつぅものを専攻して、好き勝手に言ってた訳なんですが、こうした倫理ってものは、経営基盤がしっかり成立してこそ
初めて意識する事が出来るものなんじゃないかと、考えを新たにせざる得なくなりましたわ。というのも病院ってのは公益性が高いとは言え、なんだかんだで会社と同様に経営的観点を持たないと今のご時世生き延びれない訳です。こんだけ足場をグラつかされといて、倫理を厳守せよというのも何かおかしい話で。

まぁ、グダグダ書きましたが結論としては、現場の状況も知らずに医療制度や医療倫理を語っていても
あまり目立った効果は得られないんじゃないかと思いました、って事で。