ジャン・ジャック・ルソー

「人間はたっぷりと余暇を楽しめたので、それを利用して父の世代の知らなかったさまざまな必要品を探すのに費やした。そしてそれは無意識のうちに、自分に負わせた最初の頚木となり、子孫の為に用意した災厄の最初の源となった。なぜなら、こうやって肉体と精神を軟弱にしていったことに加え、慣れ親しんでいくうちにそれらの必要品から殆ど楽しみを得られなくなり、同時になくてはならないものに変わり、次第に必要品が無いことの苦しみが、所有する喜びを上回るようになったからだ。」

約250年ほど前の言葉。慧眼とはこういう事を言うのだろう。
色褪せるどころか、反って現代の方がリアリティーを持って理解出来るのでは。