メル・ギブソン監督
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2004/12/23
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いつのまにやら映画監督になっていた、メル・ギブソンの監督第二作目であるところの「PASSION」が、レンタルに出回っていたので借りる。あまりの鮮烈で生々しい描写の為に、アメリカではショック死した人がいたとか。亡くなった人は敬虔で熱心なキリスト教徒だったのでしょう。
ストーリーの概略は、ユダに裏切られた後のキリストの行く末を、キリストの死、そして○○(バレバレだけれども一応伏せておこう。仮にもエンディングだし(笑))、までを克明に綴ったもの。
感想から言うと、勿論、楽しめる映画ではありません。残酷映画でしか無いと、捉える事も可能でしょうが、キリスト教解釈論を調べると知的に楽しめる映画になるのでしょう。そのポイントが何故アレほどまでに過剰な暴力描写をしなければならなかったのかという、その理由。
あまりキリスト教には詳しくないのだが、少なくとも次の点は言えるのではないでしょうか。つまり鞭で肉を裂かれ血を滴らせ、苦痛に喘ぎながら次第に機能を失っていくキリストの肉体は明らかに人間のそれであり、神と同一視し得るそれでは無かったように思えた、という点です。つまり徹底的に肉体を痛めつけた理由は、肉体に束縛される者としてのイエス=キリストという像を描く必要があったからなのではないのでしょうか。
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